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2012年10月28日

7号竿の製作④

10月28日(日)

いよいよ塗りの作業です。本物の漆は興味はあれど、またいつの日かということで、今回はすべて合成うるし(以下単にうるし)で仕上げています。ウレタンは乾燥もはやく、防水性能も高いようで便利なのですが、熱に弱いのが問題です。5号竿までは、ウレタンを下塗りにして、うるしを上に重ね塗っていたのですが、調整の火入れで熱を加えた際に塗装が浮いてしまいました。初心者が作った竿は製作した後も調整の火入れが何度も必要になるでしょうから、熱に少しは強いうるしだけの方がよいのではと思います(といっても軽い火入れしか無理です)。

うるしはサンコー商会のうらしま印を使っています。理由は、うすめ液の臭いがわたしにとっては一番マシだからですガーン(もちろん、きれいにも塗れますよ・・・)。

7号竿の製作④

まずは玉口部分です。ここはロッドモーターを使って、塗りと乾燥をします。ロッドモーターがあればムラにならず、きれいに仕上がります。玉口部分の塗りの注意点はやはり際です。プロはウサギのヒゲを使用するそうです。ロッドモーターがあれば、筆を一定の場所に固定しておいてもそれなりに際は塗れますが、初心者には万能マスキングテープの方が簡単で失敗が少ないと思います。今回は、薄めのうるしで糸決め塗りを2度、その後4度ほど塗り重ねていますが、毎回マスキングテープを際から糸1~2本分あけた同じ場所に張っています。塗りが終わってしばらくしたらテープを剥がします(わたしの場合、5分程度です)。テープを剥がさないで乾燥すると段差になってしまします。

7号竿の製作④

塗り重ねていく時にブツブツや気泡ができたら、乾燥後に600番~1000番程度のサンドペーパーで軽く水研ぎしてから重ね塗りをします。鏡面のようにまっ平らにしようと思うと根気よく塗りと研きを繰り返すことになります。わたしの場合、竿の機能がそのレベルに達していないので、そこそこ平らなレベルに留めています。サンドペーパーを使用する際には、平らな木材の端材等にサンドペーパーを巻いて、竿を回しながら研ぐときれいにできます。

穂先は、細いのでロッドモーターに取り付けて塗るというわけにはいきませんので、わたしの場合は塗った後に、下の端を持って、グルグル(びゅんびゅん)と2~3分回し続け、塗装表面を滑らかにしてから、先端のリリアン部を洗濯バサミで挟んで乾燥させています。

次に握りの塗りですが、これは4度塗りました。倍くらいに薄めて塗っています。塗る度にすぐにキッチンペーパーで余分な塗料を拭き取るとテカりませんが、しばらく放置してしまうと光の加減もありますが、下の写真のようにテカってしまいます(笑)。前回の6号竿はうまくできましたが、今回は少々油断してしまいました。まあ、乾燥する前に拭き取ってはいるので、角が立つほどではなく、実用上は問題ないと思います。

7号竿の製作④

そして、芽打ちです。芽の部分への塗りですが、これも形を整えるのが難しいです。そろそろっと、びくびくしながら書くと、勢いがない絵になってしまいます。いろいろと毎回違う方法でやっていますが、今回は丸い部分はつまようじの尻部にうるしをつけて、それで塗り、そして尖がった部分だけ筆で書いてみました。まあまあです。

7号竿の製作④

銘入れですが、これも難しいです。いろいろと尖がったもので試しましたが、現在は100円ショップの糸切りばさみでやっています。胴拭き塗りを3度ほどやった後に銘を彫り、黒のアクリル絵の具(水性、乾くと耐水)をちょっと指につけてこすり、その後さっと拭き取れば、文字のところだけに墨が入ります。もちろん、うるしを使ってもOKですが、すぐに乾燥させて胴拭き塗りをしたかったので、アクリル絵の具を使いました。写真はすでに彫った後で、彫っているフリをしているだけです汗。胴拭き塗りを何度かしてからの方が、刃先を動かしやすく、やりやすいです。

7号竿の製作④

胴拭き塗りをする前に再度コミ調整(玉口の削り)をやっておきます。穂先は特にコミの途中部分までうるしを塗っているので、径が大きくなっています。うるしを何度も塗ると0.2mmほどは太くなります。また、玉口側もうるしを何度も塗っているので、内部にも若干うるしが流れていたりしますので、これもきれいに削り取らないといけません。予定通りの差し込み完了線の長さ(今回は7cm)まで入るように、玉口内部を棒ヤスリで削り調整します。

7号竿の製作④

そして最後の胴拭き塗りです。いろいろやり方もあるようですが、ひと節ずつ筆で倍程度に薄めたうるしを塗り、塗料に粘度が出る前にすぐにキッチンペーパーで拭き取っています。塗ったうるしをすべて拭き取るくらいのつもりでOKです。中途半端に拭き取ったり、少し時間をあけて拭き取るとムラになります。わたしの場合、握り手の部分以外、口巻き部も含めて、すべてにします。なお、キッチンペーパーといっても写真左側の高級な毛が生えたような紙質のものではなく、右側の安価なタイプのものでないと、ひっついてしまいます(写真ではわかり辛いかもしれませんのでご注意を)。

7号竿の製作④

胴拭き塗りは塗膜が薄く垂れる心配もないので、乾燥にはロッドモーターを使う必要はないと思います。わたしの場合、玉口に適当な紙を丸めて突っ込んで、それを洗濯バサミで挟んでつるしています。

7号竿の製作④

今回胴拭き塗りの色は「透明」を使いましたが、5回塗ったところでもう少し色が欲しかったので、6回目~10回目は「透」を使いました。今までは複数の色を混ぜて使っていましたが、それだと毎回少しずつ違う色になってしまうので、今回は混ぜずに単色で使いました。今の季節は胴拭き塗りなら1日2回はいけます。写真はとりあえず5回重ねた段階です。これでも結構光沢がでていますが、あと5回がんばりました。塗りを重ねるうちに表面があらくなることがありますが、その際は、8000番程度の研磨フィルム(サンドペーパーのようなものですが、目がもっと細かい)で、なめらかにしてから重ね塗りをしています。コンパウンドでもよいかもしれません。

7号竿の製作④

以上、塗りの工程でした。あと残すところは、口栓作りと仕上げの調整と磨きとなります。長くなりましたので、それは次回に。

火入れ
7号竿の製作①
7号竿の製作②
7号竿の製作③
7号竿の製作④
7号竿の製作⑤



タグ :7号竿塗り

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Posted by ラビットパパ at 17:16│Comments(0)へら竿
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